キング牧師の映画 (2015/07/03)

先週の土曜日、早出をする家族がいたので、ゆっくり寝ていたかったのに早朝から目覚めさせられてしまいました。
ドタバタが終わってもまだ朝。
特に予定のない日だったので、一日どうしようかと朝から悩みました。
新聞を読んでいて、そうだ映画にでも行こうと思い立ち、映画広告を見て、近くの映画館でやっている封切られたばかりの
「グローリー ―明日への行進―」
を見に行くことにしました。

キング牧師の衝撃的な行進を題材にした映画とのことでしたので、アメリカの黒人差別に強く抗議し、苦難のなかでも連帯を強め、最後は、黒人と白人がしっかり腕を組み大行進を成功させ勝利を勝ち取る―、そこにはジョン・バエズの「We Shall Overcome」なんかの感動的な曲が流れ、大団円で幕が下りる―。
そんな映画だと勝手に想像し映画館へ。

     

この映画は違いました。
差別という言葉では言い表せないほどの攻撃、それは体に躊躇なく加えられる暴力であり、人としての誇りを踏みつぶされる悲しみ。
それがリアルに繰り返し表現され、無知とおごりがいかに罪なのかが付きつけられる映画でした。

行進は成功し黒人の選挙権は尊重されるという勝利は手にするのですが、ジョン・バエズの歌に包まれた大団円になどならず、苦難の闘いは続くという形で締めくくられていました。
甘い考えで観てしまった映画でしたが、人として…、なんてことをほんの少し考えさせられた映画でした。
「ほんの少し考えた」などでは恥ずかしいばかりですが。

(かねこ)

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散歩の効果 (2015/05/27)

もう6月なんですね!?早っ!
これを過ぎれば、今年も折り返し、後半戦ですよ!?
ヤバっ!
この半年、何か誇れる事や達成感を感じる事ってしたかしら・・・と考えるも、情けないことに記憶が無い。
目の前に置かれる課題をギリギリ間に合わせてやっつける毎日です。
年始に立てた今年の目標は、「体が疲れない習慣を手に入れる」「美味しいものでしか太らない」でした。

我ながらすごい目標設定だなと思います。
疲れないって(笑)後者は、まぁ、ある意味、着々と目標達成に近づいているとでも言いましょうか。
言い換えれば、はい、美味しいもので、この期に及んで体重増加をしては、次の美味しいものの為に摂生をする毎日です。
今年度末の目標達成率は対前年比100%アップは堅いでしょう(涙)

 もう一つの目標「疲れない」。
何かの本で、「中年にとっての元気は、疲れないってこと」とあって、その通り!我が目標に間違い無し!と嬉しくなった事があります。
私には意固地な見栄があって、どんなに弱ってへ垂れていても、人にそれを気取られたくない、元気なフリをして平静を装いたいと言う勝気なところがあります。
でもそれは若さと言うパワーがあったからこそ成立していたのであって、中年期を生きる私にとって、見栄や意地だけでは元気が保てないってことに最近気が付いてしまいました。
うーん、どうやってこれを乗り越えよう、と思っていたところ、案外身近な行動でケアをしておりました。

 早朝に叩き起こされ、眠い目を擦りながらも日課となっている犬の散歩です。

     

いつもと違う道を曲がってみた時のワクワク感、季節を知らせてくれる沈丁花や金木犀の香りの出どこを探したり、今の時期ならお庭いっぱいに咲き乱れるバラを愛でたり、ツバメの巣づくりからヒナがかえって巣立つまでの成長を観察したり。
犬と私に、今にも飛び掛かってきそうなニャジラ(猫)から逃げたり、睨めっこに勝ってニャジラが逃げたり。
ご近所のオピニオンリーダー的存在のワンコに会えた日は、我が家のわがまま犬がいつもよりお利口さんのワンコに変身したり・・・。
緊張し続けて、今にも切れそうだった心のゴムが、ピョーンと戻る時間。
散歩は心の修復タイム、特効薬になっていたのです。

 こんな何でもない日常で楽しみを見いだせると言うのも、中年の中年たる醍醐味かと思う今日この頃です。
疲れ知らずで、心身ともに健康があるからこそ、心と身体と目的がすべてピタッと重なった時に、疲れるどころか驚くほどの効率で仕事でも遊びでも至福を感じられるのだと思います。
その至福を感じる為に、今日もせっせと感性の散歩に繰り出す私です。

(しげみや・ゆ)

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携帯・スマホのある生活 (2015/03/26)

 私が、携帯電話を持ち始めてから間もなく20年、スマートフォンは2年が経ちます。今では、携帯・スマホを持たずに生活していたことが思い出せないくらい、日々の生活に密着しています。
20年前、携帯電話の普及率は全国で10%程度でしたが、瞬く間に普及し、今では、日本の人口より携帯電話の契約台数の方が多いようです。

     
当初、電話機能しかなかった携帯電話に、メール機能が付き、カメラが付き、映像も録画できるようになり、そしてスマートフォンの普及で日々の仕事・生活から商品の販売に至るまで回り風景は一変してきています。
スマホによって携帯ゲームが普及し、ガム、たばこ、雑誌などの売り上げが落ちたなどとも言われています。

 最近購入した体重計は、体重や体脂肪率などのデータがスマホのアプリに自動的に登録される機能があり、健康管理までスマホにしてもらう時代になったことに驚いています。
数年後には、スマホを自動車にセットすると、GPS機能によって自動運転する時代が来るかもしれません。
しかしながら日常運動不足の私が自動車にスマホをセットすると、近場ならエンジンがかからず徒歩で行くようにとスマホから促されてしまいそうです(笑)

 私自身の年始挨拶もスマホアプリであるLINEやメールですませる友人や同僚が増えました。
手書きの年賀状を送るのは昭和時代からの友人がほとんどです。
簡単・便利・時間短縮は、とても良いことだとは思いますが、あえてひと手間かけることで“伝わる”ということも考えてみたいと思う今日この頃です。

(ふるた)

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イタリアに行きたい (2015/02/27)

ローマで暮らしている方が書かれたエッセイ集を読みました。
四季折々のイタリアでの生活を紹介しながら、日本との文化の違いを優しいタッチで伝えてくれる本でした。

     

その本のなかで、日本の子供が親から一番多く言われている言葉は何だと思いますか、との問いかけがありました。
答えは「早く、早く」でしょうと筆者は言います。
イタリアで暮らしていると「早くしなさい!」を子育てで連発する日本のあり様は強くいびつに感じられるとありました。

ネットで「早く、早く」を検索しました。
そこには子育て中のママが悩む文章がずらずらと出てきましたが、読んでみると、「早く、早く」を子に向かって言わないで「早く」できる子にする方法が紹介されているものが多かったです。
結局は「早く」できる子に育てたい親心がつづられていました。

考えてみますと、日本の社会は大人になっても「早く、早く」と言われていますよね。
PCやタブレットやスマホは「早く、早く」であるための道具でもあります。
エッセイの筆者は、時間をかけて熟成しなくては到達できない境地もあると書いていました。
わかりきった今更なことですがなるほどと思いました。

(かねこ)

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小娘よ、大志をいだけ! (2015/01/29)

 友人の娘と久しぶりに会ったら、私の記憶の中ではついこの間までランドセルを背負っていたか、セーラー服を着ていたと思ったのに、この春大学を卒業して社会人になると言うんでびっくりしたお正月。
年取るはずだと感じた2015年の幕開けでした。

     

 春からフレッシャーズさんのその子が、キラキラとした眼で期待と不安、心細さに胸ときめいている話を聞くと、可能性の塊だよなぁ・・・と羨ましく思いました。

原石である自分をどんな風に磨いて育てたいかと言う憧れを持って、ピカピカの大人になった自分を思い描いて欲しいと思いました。
社会に出る前に「こんな人間になりたい」と言う理想を掲げて欲しいと思いました。
目標も持たず目的もなく歩き出して、迷って消耗しては勿体ないと。
(自分への戒め)

 大人の目から見ると、20代半ばくらいまでは若さも美しさも能力もあまり差が無いように見えます。
どんぐりの背比べで大体一緒に見えます、おばちゃんには(笑)
それはまだ確たる自己が無いし、仕事によって磨かれていないからだと思います。

ヨーイドンでスタートした社会生活で、横一線に走っている中で、必ずやってくる壁や困難に立ち向かうのか、逃げるのかを選択して行く中で、「絶対逃げない!」と強風に立ち向かう事で自信が付き、個性が磨かれ、横一線のヨーイドンの群の中から一馬身も二馬身も差がついて輝きが出てくるのだと思います。

     

そして大人として熟するために目標とする人生の先輩、心の師匠を見つけて、そこに向かってどんどん輝いて素敵な女性になって行って欲しいと切に思いました。

 と、言うような事を、「ウザい」と思われない程度に人生の先輩としてエールを送りました。
「じゃあ、ゆー子おばちゃんみたいに自立した女性を目指す!これから色々教えてね!」と。
おばちゃんに対してリップサービスも出来る程大人になったのかと、一瞬目頭が熱くなりました。

が、そこは大人のおばちゃん、言葉の裏は見抜きます。
欲しいものがあるんだな、と(笑)

目標を持って・・と言いながら、今年の目標は「体が疲れない習慣を手に入れる」と「美味しい物でしか太らない」です。
そう言うお年頃のおばちゃんは、ちょっと早い卒業祝い&就職祝いを買ってあげ、初めて一緒にお酒を飲んだのでした。

抱っこしていた子と飲むお酒は、何だかくすぐったい感じがしました。
と同時に母である友人から「あんたみたいになったら困るから、あんまりお酒を教えるな」と正月早々怒られたのでした。

(しげみや・ゆ)

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